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『グレネーダー・ガールズ』

グレガ

<あらすじ>
将来を嘱望され、幾多の研究実績を残した若き天才科学者 佐久間亮介は、妹美琴を不慮の事故で失い、悲しみのあまり彼女の高精度クローンであるWAGNERを作製する。しかし何度作っても亮介の求める『妹』は蘇らなかった。
その事に絶望した亮介は、最後の希望を求め、物理法則をねじ曲げ、星をも動かせる力『第一原則』を奪取する事を目論む。
その為にはWAGNER同士を戦わせるトーナメントで優勝しなければならない。亮介は、第28試験体『命』とともにその戦いに挑むのだった……。

<解説>

副墨亭の本領である表紙詐欺を満遍なく実施した話。
………と言うのは冗談で、第一章を何となく三時間位で書き上げてしまって、その後二年間ほど放置して、第二章も日本橋(大阪)を歩いている時にひらめいて書き上げて、また一年放置してと言う渡り鳥みたいにインスピレーションが降って来る時だけ書いていた話で、執筆5年(構想30分)とか外聞だけは意外に凄い奴です。
大筋は「美少女版天下一武闘会」という少年マンガみたいなノリで、実際そういう所を意識して書いていた面もあります。如何に厨二病的世界を構築するかが目的だった為に、無駄な造語が幾つも出てくるのも、この話の特徴です(普段は面倒なんでやらない<爆)
この厨二的世界の他に二本の柱が本編には存在します。それが『好きな物は、先に食べる』と『出し惜しみは無し』という方針だったりします。
この基本方針が、『舞台背景をまともに説明しない』&『戦闘シーンがやりたい放題』と言う悪行狼藉に結実する訳です。

だから本作を読んで、「これってドー言う世界?」とか思う人がいたらどうした物かと慮っていましたが、そこら辺にはツッコミはなかったのでチョッピリ安堵していたりします。

※牽強付会な世界説明
この世界というのは、簡単に言うと、植民星の代表組織だった同盟と植民星を支配していた地球を中心とした連合が全面戦争をしていて、その戦争に地球側は敗北してしまった時代の話です。例えて言えば、大東亜戦争後のオキュパイトジャパン(占領下の日本)と言ったイメージです。
そんな世界なので、占領軍最高司令官の柳原公爵は事実上の専制君主な訳です。だからWAGNER同士を戦わせるあまり上品ではない遊びを横行させても誰も問題に出来なかったのです。

以下、各章へのツッコミ

第一幕:
上述した通り、一番最初に書いた訳なんですが、元ネタは自動車学校に通ってた時に、ギアチェンジの項目で第一速(ロー)、第二速(セカンド)、第三速(サード)、第四速(トップ)、第五速(オーバー・ザ・トップ)と言う呼び方を知った時に、最終局面で戦局をひっくり返す言葉として「第五速(オーバー・ザ・トップ)」は、使えるかも知れないと思って、それが一番効果的に使える局面を思案して、この章に結実しました。
第一章の割に説明台詞を押さえたのは、出来うる限りスピード感を大事にしたかったと言う単純な考えでした。話がぽんぽん進み、謎めいた登場人物と造語で好奇心を煽る展開にした……と言うのは後付けで、先の話を全く考えずに書いていたので、書き終わった段階で、この先どうした物かと途方に暮れた物です。

第二幕:
昨今、弾丸の曲がる拳銃使い(ガンスリンガー)の話なんて吐いて捨てるほどありますが、これも多分に漏れずそんな話です。でも大抵の曲射弾道って、等速運動中にも関わらず二飛翔体の相対速度を考えていない点が多く見えるので、その点は考慮しました。しかし個人的にこの弾丸のビリヤードを考えると現実的には不可能極まりない所行だと思います。そもそも弾丸の尾底部を銃口でこすっているとすれば、普通にバレルが曲がるでしょう。
と言うか、弾に弾を当てるなんて不可能です(西南戦争の時に『かち合い弾』と言うのが発生しましたが、あれは狭い範囲に高密度の弾幕張られた結果でつ)なので、このチッピングショット戦術は画幅を豊かにするお遊びみたいな物で、本領は、それで作った弾幕で相手を思う方向に導くという二段構えでした。だって弾が曲がって相手に当たるだけなんて、単純すぎて面白味に欠ける展開なんで必殺技になりそうな技術を敢えて小道具として捨てて、サブマシンガンの乱射に繋げた訳です。
最後の命の台詞は『ダーティーハリー』です。
個人的には「Do you feel lucky? Hey, Do ya punk!」ってやりたかったんですが、余りに世界観が掛け離れすぎているのでやめました。
だから最後に使っているのはM29……………M712は趣味です(爆)

第三幕:
その昔、ナポレオンの特集本を読んだ時、ステファン・ツヴァイク(?)のワーテルローの会戦においての鉄公爵ウェリントンと天才ナポレオンの比較が描かれていて最後の締めが「ここに完璧は天才を打ち砕いたのである」と言った描写がありました。
それを読んだ時、チョー格好いいと思ったので、リスペクトしました(爆)
まあ、ウロボロス症候群とかいい加減極まりない内容ですが、血栓が出来る云々は血液配置図を本で調べて確認してたんでそこそこ裏付けもあったりします。
この章は、途中の桜の独白が一番最初に出来ていたので、これを生かす話の作り方にしないといけなかったので、非常に苦労した記憶があります。

教訓:その場のパッションで話を作ってはいけない。

第四幕:
この章は、牽強付会も良い所で初期には描かない予定でした。しかし最後に亮介君が呟く台詞が書きたいが為に描いてしまったという罪深い章だったりします。
その為、アン様の攻撃が単純だったり人格に練りこみがなかったりしてました。まあ剣戟に関してネタ不足が夥しかったのでこの点は、しょうがないと思ったり、思わなかったり(爆)

第五幕:
ここから最終決戦に入っていきます。
しかし亮介君達は、何で戦った相手全てが柳原公爵抹殺部隊の関係者なんでしょうね(笑)
ここで特筆すべきは、空中城グングニルの複層構造と亮介君達の体力の無さ、そしてその他の相方同士の和気藹々とした雰囲気です。対照的に亮介君の孤独が目立つ様に書いたので、その点は作者のS心を満足させていました。
あと、この章で出てくる英文は、確かテニスンです。

第六幕:
この章も、命達の独白が先に出来て、その後で本文という流れだったので、辻褄合わせが大変でした。
愛憎入り交じった初代からの命達の想いが、二十八番目の命で実るというのは、(横山光輝と鉄人的な意味で)清々しい物を感じた物です(違
あと本文中の「賽は投げるまでもない」云々は、カエサルから取りました。ルビコンを渡る時の軍団への演説の台詞を一寸変えて書いてあります。
この部分が、他の章で「神はサイコロを振らない」とか「撃った弾丸は神の物となる」と関係していると気付いた時は、偶然の恐ろしさに身震いする思いがしましたwwww

終幕:
指輪を川に投げ込むのは、書き始めた時から決まっていた事で、『ラインの黄金』をモチーフにしています。まあ柳原公爵が、指輪を使えたのはある意味で『愛』を捨てたからと言う裏設定もありますが、そう言う細かい事は一切合切無視して、ヒマワリの畑でラストとなります。
あとブレードランナー的な意味で命のこの先の運命を黙示していたりもする嫌な章です(基本的に、マドカは本当の事しか言わないんですぜ、他の台詞も見直すとその後の展開に合致してる点が多々見出せます)

その他の各幕間:
幕間は、基本的に説明の章なので、深い思い入れはなかったりしますが、亮介君の思い出の話とかは、(恐ろしい事に)第三章より先に出来ていたので、本当に出せるのかどうかドキドキしながら描いてました。
しかし今読み返しても、亮介君の妄想はキモい。
なんでこんな奴主人公にしちゃったんだろうなぁ~、篠原君かルーディーのが普通に楽しそうなのになぁ~(笑)



…………しかしグダグダと恐ろしい長文を書いてしまった(汗
まあ、これ観るのは知り合い位だろうからいいや~。
最後に、この物語に最高の魅力を与えてくれた絵師さんに感謝の念を再度捧げたいと思いますです。
F本さんの描いた命は惚れ惚れする位魅力的でした。

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